昔から、「バカは風邪をひかない」といいますが、類語として、「夏風邪はバカしかひかない」「夏の風邪は犬もひかぬ」というのがあり、この季節の風邪は散々ないわれようですが、実際はどうなのでしょう?
慣用句の辞典にも出典されているこれらの言葉の意味に、実はちゃんと根拠がありました!その慣用句の意味や現代で本当のところはどうなのか、夏の暑さと風邪について順番に紹介していきます。
出典 http://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/life/img/109_6_img_1.gif
夏風邪はバカが引く
この言葉には2つ意味があります。
- 愚鈍なものは、冬にひいた風邪を、夏になってから患ったのだと気が付く。馬鹿はそれほど愚鈍であるということ。
- 誤解から、一般的に夏風邪を引く者はおろか者であるということ。
「鈍感」という意味にとらえられがちですが、実はそれだけではないのです。
昔はエアコンもなく、暑さのあまりお腹を出して眠ってしまったり、冷たいものを摂りすぎたりして、からだ、特にお腹を冷やしすぎてしまうことによって風邪をひいてしまいます。そういった当たり前の自己管理がきちんとできない人が風邪をひくためバカしかひかないといわれるようになったというのが医師の見解だそうです。
「夏の風邪は犬もひかぬ」や韓国でいわれる「五六月の風邪は犬もひかない」こちらも同様に、暑い夏に風邪をひくのはばかばかしいことという意味があり、使われることが多いようです。
今と昔、ほんとうのところは?
出典 http://cmm001.goo.ne.jp/-/kids/image/weather/trivia/0722.jpg現在の夏風邪の原因の多くはエアコンによるからだの冷やしすぎだといわれています。長時間、低温でのエアコン使用は空気中の湿度が下がり、喉を乾燥させてしまいウイルスや菌が口や鼻から入りやすい。さらに、外との気温差が激しいので自律神経が乱れ体力を消耗しやすく、体の負担も大きく抵抗力も弱ってしまいます。
つまり、昔のような不注意が原因というだけではなく、この劣悪な環境で過ごすことの多い現代は風邪をひきやすい条件がしっかりそろってしまうのです。
夏風邪を防護しよう
一番の防護策は、エアコンを使わず涼を取り入れることですが、今は室内で熱中症に患ってしまうひとも多いのであまりおすすめできません。
エアコンの設定温度を上げることも、オフィスやお店などではなかなか難しいもの。夏風邪予防として外出時には、さっと羽織れる上着やひざ掛けを1枚かばんの中へいれておくことや、まめに水分補給をして乾燥を防ぐことに気をつけましょう。
家へ帰ったら温度を高めに設定して扇風機などを上手に使う、冷たい飲み物を一気飲みしない、摂りすぎないようになど、しっかり対策をたてて風邪をひきにくいからだ作りを。
「夏風邪はバカしかひかない」の「バカ」というのは、夏風邪の原因がからだの冷やしすぎによるものが多いので、自らの不注意という意味で、日々の生活において少し気を付けて風邪をひかないようにそういわれているのかもしれませんね。
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