桜の木の下では、春になると花見が開かれたり、桜まつりといった様々な桜を見て回るイベントも開かれています。
毎年キレイな桜ですが、大変種類が豊富なのをご存じですか?代表的な桜の種類を知るだけでも、よりいっそう桜まつりをたのしめますよ。
今回は、そんな桜について種類や見分け方、開花時期についてご紹介します!
出典:http://www.flickr.com/photos/kamimura4401/125548969/
日本を代表する桜「ソメイヨシノ」
ソメイヨシノは、日本を代表する桜の一つで、日本全国で見ることができます。よく天気予報などで「気象庁は、桜が開花したと発表」などと伝えているところを聞いたことはありませんか?
これは、気象庁が指定した場所にあるソメイヨシノが5~6輪、花を咲かせた時に発表されるもので、ソメイヨシノが基準になっているということです。ソメイヨシノは、種子で育つのではなく、人の手で行われる接木という方法で繁殖しています。つまり、日本全国にあるソメイヨシノは、ほとんどがクローンということになり、自生するということはありません。
開花時期は、九州四国・中国地方で3月中旬、近畿・東海・関東地方で3月下旬、東北地方で4月上旬、北海道で4月下旬となっています。
ソメイヨシノは、卒業式には早く、入学式には遅めと中途半端な時期に咲き始めてしまい、散ってしまいます。
何重にも重なって咲く「八重桜」
八重桜は、その名の通り八重咲きになる桜です。
また、開花時期についても特徴があり、先ほどご紹介したソメイヨシノの比べて、約2週間程度遅くなっています。
そのため、開花時期はソメイヨシノの約2週間後、つまりは4月上旬から5月頃にかけて咲くということになります。
この八重桜ですが、実は品種の名前ではありません。八重に咲く桜の「総称」です。つまり、八重咲きする桜をまとめて八重桜と言い、その他にも花の名前が存在しているということです。
具体的には、シオガマザクラやヤエベニシダレなどがあります。シオガマザクラは、花弁が40輪からなる大型のもので国の天然記念物に指定されています。ヤエベニシダレは、濃紅色をしており見た目は、しだれ桜と変わりません。主に、東北地方より南で見ることができます。
野生種!「山桜」と「大山桜」
山桜とは
山桜は、日本の野山に自生している野生種の一つで、古くからあるため和歌などにも詠まれています。例えば、古今和歌集に載っている
「山桜 霞の間より ほのかにも 見てし人こそ 恋しかりけれ」(紀貫之)
(意味:山桜が霞の間からわずかに覗いた時のように、ほのかに見たあなたのことを恋しく思っています)
この和歌は、霞の間から微かに見えた女性に対して抱いている恋心を詠んだ和歌となっています。
この山桜ですが、ソメイヨシノに大変良く似ています。一瞬では見分けがつかないほど似ているのですが、ちゃんとした見分け方があります。
ソメイヨシノは、満開が終わる頃に葉っぱが出始めて、夏が訪れ始めます。しかし、山桜の場合は、開花と同時に葉っぱが出てくるので、ここで見分けることができますね!
大山桜とは
大山桜は、基本的に山桜とあまり変わりません。しかし、山桜に比べて花や葉が大きいことによりこのような名前が付けられました。
また、夏になると黒い小さな実をつけるという特徴もあり、人間はあまり食べません。鳥達が食料としてついばんでいきます。
開花時期は、4月上旬から5月にかけてと山桜とあまり変わりません。
番外編!1月下旬から咲き始める「河津桜」
静岡県賀茂郡河津町というところには、早咲き桜として有名な「河津桜」という桜があります。
ソメイヨシノに比べ、桃色が濃くはっきりとした色が出る桜としても知られています。
開花時期は1月下旬から3月上旬くらいまでと長く、その期間中は河津桜まつりというお祭りが開かれています。
週末になると、県内外からも多くの観光客が訪れ、周辺道路は大混雑しますし、ホテルの予約が取れなくなってしまいます。
河津桜を見たいのであれば、早めに事前計画を立てて、ホテルを予約しておくことをおすすめします。最寄り駅は、伊豆急行線の河津駅。周辺の駅に車を止めて電車で来るなどの対策をしたほうが良いですよ!
ちなみに、伊豆急行線は地方のローカル線なので、1時間に2本しかないという時間帯も平気で存在します。なので時間には気をつけたいところですね!私が行った時は、伊豆高原駅に車を止めて、そこから伊豆急行線で河津駅へ行きました。