お正月にお餅を食べることは、風習としてあたりまえになっています。けれどなぜお餅をついたり食べるようになったのでしょうか?
今回は、正月に餅つきをする意味と由来について紹介していきたいと思います!また、昔と今では餅つきがどのように変わったかもあわせてお話しします。
出典 http://www.misaki.rdy.jp/illust/child/hoiku/motituki/sozai/403.jpg
正月に餅つきをする意味
正月に餅をつくのは、ついたお餅お供え物として捧げるためです。つまり、鏡餅をつくるために餅をつくのです。
通説は上記の宗教的理由です。正月に家事の楽をするため、保存食になる餅を作るという説もあります。
では、そもそも鏡餅とはなんなのでしょう?その由来を見てみましょう。
正月に餅つきをする由来
正月に鏡餅を作るため餅をつくわけですが、これは神道に由来します。
神道の神である年神をまつるため、正月に色々な準備を行います。鏡餅がそうですし、門松や注連飾りもそうです。鏡餅は年神の供え物として納められるのです。
ちなみに門松や注連飾りは年神の依り代としての働きがあります。
いにしえより年神は穀物の神で、農業の神でもあります。年神に豊作を願うことが正月の中心行事となった経緯があります。
そうしたなか、平安期に大陸から伝わった餅を祭事に使うようになりました。このようにして正月に餅つきをし、鏡餅を供える慣わしが現代に残ったのです。
のち
昔のお正月の餅つき
昔から餅は臼と杵で作ってきました。当然ながらすべて手作業、手作りです。その過程を説明します。
臼と杵にたっぷりと水分を含ませます。こうすることで、木片が餅の中に入り込むことを防ぎます。もち米は8時間ほど水に浸して、ざるで水を切ります。水を切ったもち米を蒸し、蒸しあがったらそのまま臼にあけて打つのです。
つきあがった餅の形を切り分け成形すればできあがりです。
臼と杵での餅つきは非常に手間がかかります。家族親戚総出での大仕事ですね。
現代のお正月の餅つき
現代の主流は、機械を使って餅をつきます。
古き風習を大切にして、臼と杵をつかって餅つきをすることもあります。しかし素人が杵で餅をつくより機械の方がしっかりつけるので、機械の使用が重宝されています。
人の手が本格的に入るのは餅を成形する段階からになります。何かと慌ただしいお正月なので、作業が簡略化され非常に効率的です。
何につけ共同作業というのは、互いに親睦を深めるきっかけになります。お正月は、親戚同士が久しぶりに顔を合わせるよい機会です。宗教的理由は別にして、餅つきを皆でするということはそれだけで意味があります。
過程より効率を重視しがちになるのは、現代的な流れではありますね。
今回は、どうしてお正月に餅つきをするのかご紹介しました。
普段何気なく行っていることも、掘り下げてみると沢山の発見があるものです。お正月を迎えるにあたって、親戚の皆さんに餅つきの由来を話してはいかがですか?