ハロウィンのお化けって何種類あると思いますか?
英語にはGhost(ゴースト)とMonster(モンスター)という言葉があります。もし、お化けをゴーストだけに限定するなら、日本でもアメリカでも『幽霊』ということになります。
しかし、一般にハロウィンの時のお化けはモンスターを表すことが多いのです。
こちらはオオカミ男や吸血鬼などのこと。日本で言うならば『妖怪』でしょうか。
今回はこの意味でのお化けを見てみましょう。
ハロウィンのおばけ6種類とは?
ハロウィンでおなじみのモンスターといえば、定番の吸血鬼、オオカミ男、フランケンシュタイン、ゾンビ、ガイコツ、コウモリこの三つでしょうか。
他に黒猫、クモもよくDesignされていますね。
ハロウィンの吸血鬼
吸血鬼(Vampire)は人の血を吸うモンスター。
ドラキュラという言葉もありますが、ブラム・ストーカーの小説の中の吸血鬼の固有名詞で、吸血鬼全般を示す言葉ではありません。
ハロウィンのオオカミ男
オオカミ男というと月を見るとオオカミに変身するモンスターを思い浮かべる人が多いでしょうか。
月を見て変身するのは映画などで作られた創作で、本来、月はあまり関係いのですが今日では月を見て変身するオオカミ男が一般化しています。
オオカミは魔女の使いともいわれていて、黒猫、クモ(蜘蛛の巣)、コウモリも魔女の使いとされています。
ハロウィンのフランケンシュタイン
フランケンシュタインは『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』という小説が元ネタ。
この小説の中ではモンスターに固有名詞はありませんでしたが、時代を下るにつれ、この小説のモンスターがフランケンシュタインとして知られるようになりました。
もともとの小説では知的な存在であったモンスターなのですが、映画などで描かれるフランケンシュタインは知性が低いことが多いようですね。
ハロウィンのガイコツ
骨格標本のような全身ガイコツがふらふら歩くような仮装も多くみられます。
アメリカでは土葬が一般的なので、墓からよみがえるときはすでにガイコツになっていたという設定ですね。
ハロウィンのゾンビ
土葬が多いアメリカでは土に還る途中が肉体がよみがえった状態を「ゾンビ」と呼んでいます。
ハロウィンの魔女や魔法使いもモンスター!?
ハロウィンでは魔女の仮装も定番ですが、海外ではこれもモンスターの一種ととらえられる事があります。
『奥様は魔女』のようなコメディ作品もありますが、海外では一般に、魔女や魔法使いは恐ろしい物とされるようですね。
かわいい魔女がいない?!
日本のアニメ、例えば魔法使いサリーなどにでてくるような、かわいらしい魔法少女は西洋文化圏ではあまり見かけません。
※近年では日本のアニメーション文化の輸入品としてならあります。
魔女狩りという悲劇的な歴史に現れるように、西洋文化圏では魔法使いや魔女は恐ろしい存在と考えられていたようです。
日本の妖怪と海外のモンスターの違い
日本の妖怪と海外モンスターの、その最大の違いは人間の敵か否か。
ここまで見てわかった方もいるかと思いますが、海外のモンスターはほとんどが恐ろしい存在です。
一方で日本の妖怪は必ずしも恐ろしい存在ではありません。上の画像は水木しげるさんの『ゲゲゲの鬼太郎』ですが、鬼太郎の中では妖怪は、時に人間の友達であり、時に敵でもあります。
最近の子どもには鬼太郎よりも、妖怪ウォッチの方がなじみ深いかもしれませんが、いずれにしても、妖怪だから人間の敵だ、おそろしいものだとは描かれていません。
日本独自の神や妖怪の考え方
これは漫画やアニメの中だけではありません。日本には八百万の神という考え方が根深いです。
自然の中には様々な神様がいて、様々な妖怪がいると考えられてきました。
妖怪をいたずらに恐れるのではなく、妖怪に供物を捧げたりする風習もあります。日本人は人外の存在を必ずしも人間の敵とはしてこなかったのです。
海外でモンスターは人間の敵
それに対して、西洋で描かれるモンスターのほとんどは人間の敵です。キリスト教は一神教です。神様がいて、その唯一の神が人間や動物を作ったという考え方です。
ですから、それから外れたモンスターは人間の敵という考え方が根深いのかもしれません。
ハロウィンは文化の違いを感じられるイベント
ハロウィンで仮装するお化け(=モンスター)には様々な種類があります。色々なモンスターに仮装してみると楽しいと思います。
少し思いを巡らせると、日本の妖怪と西洋のモンスターの間には大きな隔たりがあることに気がつきます。
日本人が自然の中の摩訶不思議な存在を、友達にもなれるし敵にもなると考えてきたのに対し、西洋の人々は人外の存在は全て恐ろしい敵だと考えてきました。
その考え方の根底には、本と西洋との宗教文化の違いまでかいまみれますね。