「喉(のど)がちょっとだけ痛い感じ」「何となく喉がいがらっぽい」これは夏風邪の始まり。喉の変調は夏風邪のシグナル。
クーラーのききすぎによる冷えや乾燥などがきっかけで、喉に違和感を覚えてから、喉の痛みや腫れ、せき、発熱、頭痛、下痢、腹痛などの症状が重なって“立派な夏風邪”になってしまうことも多いのです。
夏風邪を軽く考えてこじらせてはいませんか。喉の痛みは早めのケアが大切です。
出典 http://www.lifehacker.jp/assets_c/2012/05/120509hotcoke-thumb-600×400.jpg
夏風邪で喉が痛くなるメカニズム
夏風邪の原因となるウイルスが、喉の奥にある咽頭(いんとう)や扁桃(へんとう)に感染して増殖し、炎症を起こして喉に痛みを感じます。
本来、鼻や喉はウイルスなど外敵の侵入をブロックする役割も。しかし、気温の変化、乾燥、ほこりなどの刺激、過労などによって身体がダメージを受け、抵抗力は弱くなり、ウイルスの感染のリスクは上がというわけです。
夏風邪の原因は、弱った身体にウイルスが大暴れするから
天候の急激な変化による寒暖差に身体がついていけない、あるいは、クーラーなどで室内と室外の温度差が大きいと体調をくずしやすくなるのは、自律神経の乱れから。身体を調節する自律神経が乱れ、体温のコントロールができなくなり、その結果免疫力が低下してウイルスが大暴れするのです。
風邪の原因になるウイルスは200種類以上。そのうち湿度や暑さを好むウイルスに感染して夏風邪になります。
基本的にウイルスに対する薬はありません。誤解している人も多いので付け加えておきますが、抗生物質は細菌に効果があり、ウイルスには効きません。
喉が痛いときは、うがいと飴で喉をうるおす
喉に乾燥は大敵。夏はクーラーや扇風機の風で、部屋の中は思っている以上に乾燥しているもの。喉に違和感を覚える程度のひき始めなら、うがいで喉をうるおし、マスクをして寝るだけで違います。
喉飴は多種多様、迷うほど豊富にあります。昔から風邪のときになめる飴として知られているのは、大根飴、ショウガ飴、カリン飴、キンカン飴、黒糖飴など。
とくに大根飴は「咳止め飴」ともいわれるほど。大根の酵素(アミラーゼ・リパーゼ・プロテアーゼ)には喉の粘膜の炎症を鎮める作用が豊富にあり、喉をうるおし、痛みを和らげる効果があるようです。また、「トローチ」と「龍角散」も変わらぬ人気を誇っています。
◆ネギを巻くという民間療法は効くのか?
ネギに含まれる成分(ネギオール・硫化アリルなど)が風邪の症状改善に役立つことが知られています。抗菌、殺菌、抗ウイルス作用があり、喉の炎症を抑えるといわれていますが、はたして昔からの“ネギを巻く”方法が効くのかどうか。
ネギの白い部分を火であぶり、手ぬぐいなどにくるんで喉に巻きつける民間療法と、ネギを料理して直接食べるのと、どちらが効果的か試してみる価値はありそうです。