朝、目覚めた時に、パジャマやシーツがびっしょりと濡れて寝汗がひどい状態だった、という経験はないですか?
夏場に出る汗とは違った感じの寝汗。特に女性は気になっている人も多いのではないでしょうか?ここでは女性の寝汗がひどい原因についていろいろな観点でご紹介します。
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寝汗がひどい原因 女性の場合
寝汗の仕組み
人は一晩眠っているうちにコップ1杯分の汗をかくと言われています。また風邪をひてしまい高熱が出た時も熱が下がると共に、同じく大量の汗が出ます。
これらの寝汗は体温調整をするための身体機能で、あたりまえの生理現象です。そのほかの原因、特に女性の寝汗の場合ホルモンバランスの崩れということがあげられます。
女性は生理や妊娠といった要因からホルモンバランスが変化しやすく、どうしても寝汗はかきやすくなります。ただしすごい量の寝汗が続くとなると心配になりますよね。
考えられる原因は?
汗をかく場所によっても様々な原因が考えられます。首や上半身の寝汗が気になるという人は、甲状腺に異常が起きているかもしれません。このような時は内分泌系のお医者さんに診てもらいましょう。
甲状腺ホルモン
甲状腺ホルモンの働きの中に体温調節という役割があります。甲状腺ホルモンのバランスが崩れることで、寝汗がひどくなったり自律神経にも影響が出始めたりします。
自律神経
自律神経もバランスが崩れると汗をかく中枢機能が過敏になって、やはり寝汗の原因となります。また下半身の寝汗の原因は、生理や妊娠によるものが大半のようです。こちらも汗の量が気になる場合は、婦人科のお医者さんに相談してみましょう。
ストレス
ストレスによる精神的なことから、自律神経失調症という神経に支障が出るようなことが起こってしまった場合も、ホルモンのバランスに影響が出て寝汗が出るといった症状も。
これらのことから、寝汗がひどい原因が女性の場合は、ホルモンバランスとかなり密接な関係があると考えられます。
寝汗がひどい原因は病気なの?
寝汗がひどくなりがちなのは、ホルモンバランスが崩れやすい女性特有のもの。では具体的にどのような原因によるものなのでしょうか?代表的なものを3つあげてみました。
① 更年期によるもの
年齢には個人差がありますが、40代後半あたりから卵巣機能が終わりに近づき、エストロゲンというホルモンが不足し始めます。そのまま閉経に向かう女性も多いですが、そのとき体内では衰え始めた卵巣を再び活動させようという働きが生じます。
それによって脳が興奮状態になりイライラしたり、情緒不安定になったり。また自律神経にも支障が出るといったことになり始めると、発汗が激しくなり寝汗の原因となります。
このような女性の身体にとって、ホルモンバランスに大きな変化を起こしてしまう症状を『更年期障害』と呼びます。
② 生理によるもの
生理が始まる前は、黄体ホルモンというプロゲステロンの分泌が増えます。この時期を高温期と呼び、体温が平熱よりも高くなるため寝汗が出やすくなります。
けれども寝汗の量が多く、それ以外の生理による症状(眠気、下腹部痛、頭痛など)が、ほぼ決まった時期に出るといった場合は『月経前症候群』である可能性があります。
寝汗も含めて症状が毎回強いようなことが続くようであれば、婦人科や産婦人科のお医者さんに相談してみましょう。
③ 妊娠によるもの
妊娠中はホルモンバランスが乱れやすくなるうえ、身体的にも精神的にも変化が生じやすいです。特に初期の頃は基礎体温が上がり、寝汗も出やすいです。体温が上がるのは赤ちゃんを守るために自然に働く機能です。
安定期になれば、寝汗の量も減ってくるでしょう。後期に入っても大量の寝汗が出続けるようでしたら、ごく稀に甲状腺異常を起こしている場合があります。産婦人科のお医者さんに必ず症状の報告と相談をしましょう。
対策と改善方法について
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では寝汗の原因が上記の①~③の場合、どのような対策や改善方法があるのでしょうか?
① の場合
更年期障害の場合、女性ホルモンが体内で不足気味になるのが原因なので、補充することが症状を和らげることになります。
その場合投薬や漢方薬などが考えられますが、過剰に摂取すると乳がんといった病気になるリスクもあります。必ず婦人科のお医者さんの指示のもと用法容量を守りましょう。
② の場合
自分の月経周期とリズムを把握しておけば、高温期もわかるので突然の寝汗に驚かずにすみます。高温期を知るためには毎日(毎朝)決まった時間に基礎体温計で測って、体温チェックすることをおすすめします。
基礎体温計は薬局などに売られています。基礎体温チェックは、女性にとっては体調のバロメーターにもなります。基礎体温計を枕元に置いておけば毎朝測るのも忘れないでしょう。
③ の場合
気を付けなければいけないことは、寝汗が原因で体が冷え、風邪をひいてしまうことです。寝汗をたくさんかいてしまった場合を考えて、枕元に着替えとタオルを置いておきましょう。
脱水症状にも気を付けて、水分補給も忘れないようにしましょう。夏場は適度にエアコンを使用したり、湿度を取る除湿マットを敷布団の下に敷いたりなど工夫しましょう。
ひどい寝汗は、女性の体調の変化を知らせている場合もあります。気にしすぎるのも良くありませんが、一人で悩み続けてそれがストレスになるとかえってよくありません。
気になる症状がある場合は、早目にお医者さんに相談してみましょう。何でもないとわかれば安心ですし、何か原因が見つかるなら早いに越したことはないのです。