雪道を車で走るときの強い味方、冬タイヤ(スタットレスタイヤ)。しかし、使い古したものをつけたままでは、冬タイヤのパフォーマンスも低下してしまいます。
・冬タイヤの交換時期はいつ頃?
・よく、3年で交換するべき等といわれていますが、それは本当?
・寿命を長持ちさせる方法はないの?
今回はそんな疑問にお答えしたいと思います。
出典 http://homepage3.nifty.com/lets_gogo/images/img22.jpg
冬タイヤの交換は年月より溝の深さとゴムの硬さをみるべし!!
結論を言えば3年で交換というのは(ひとつの目安にはなっても)、正確ではありません。タイヤの使用状況や、もともとのタイヤの質によって、使える年数は変わってくるからです。
使い古した冬タイヤを使い続けることは命に関わります。冬タイヤの交換時期は、使用年月で考えるのではなく、タイヤの状況をきちんとみて判断しましょう。
見分けるポイントは二つ。
・タイヤの溝の深さ
・ゴムの硬さ
この二つのサインを見落とさないようにすることが大切です。
冬タイヤの溝の深さは100円玉が教えてくれる!?
一般にスタットレスタイヤのゴムが50パーセント摩耗したら交換時期だといわれています。新品時の溝の深さはおよそ10ミリですから、5ミリまで摩耗したら、もう冬タイヤとしての性能は期待できないことになります。
この判別方法ですが、もちろん定規などを使って調べてもかまいません。しかし、定規は長すぎて車に装着したタイヤにあてるのは難しいかと思います。
そこでオススメなのが100円玉を利用した判別方法です。
100円玉の端から数字の1までが5ミリなのです。ですから、タイヤの溝に100円玉を入れてみて、数字の『1』が完全に見えてしまったら交換時期と言えます。
これなら、カンタンにタイヤのセルフチェックができますね。
タイヤの硬さはタイヤ硬度計を使って調べる
次にタイヤの硬さです。冬タイヤは夏タイヤに比べて柔らかく作られています。これが硬くなりすぎると危険信号なのです。
タイヤの硬さは指で押してみて調べる……わけにはいきません。
タイヤの硬さはそこまで劇的に変わるものでは無く指で押したくらいではわからないのです。
ではどうするか?
専用のタイヤ硬度計を使って調べるしかありません。
お値段は結構高く、数万円程度かかるようです。しかし自分や家族の安全を考えるのであれば、そこまで高い買い物ではないと思います。
実際に硬度計で冬タイヤの硬さを調べているのが下の動画です。
注目して欲しいのは一カ所だけでなく複数箇所をはかっているという点です。タイヤを一度外してはかっているのもポイントですね。一カ所だけの測定や、車につけたままでの測定では正確な値が出ないことがあるので注意しましょう。
冬タイヤの寿命を延ばすにはどうしたらいいの?
冬タイヤの寿命を延ばすには、まず運転中無理な急発進急停車をせず、必要以上に重い荷物を載せないことです。これらをするとタイヤが削れたり、硬くなったりする原因になります。
しかし、一番大切なのはシーズンオフの保管方法です。雪の季節が過ぎれば冬タイヤから夏タイヤに付け替えます。
なお、冬タイヤで夏走るのは危険です。ここでは詳述はいたしませんが、水たまりなどでは冬タイヤは逆に滑りやすくなります。また、夏はゴムが柔らかくなりすぎてブレーキが利きにくくなります。
シーズンオフの冬タイヤの保管方法ですが、以下の点に気をつけてください。
・必ず水洗いをして、乾かしてから保管する。
・雨風日光の当たらない場所を選ぶ
・少しだけ空気を抜いておく
水洗いをするのは、路面凍結防止剤などを落とすためです。普通の汚れも含め、タイヤに悪影響を与えます。ぬれた状態での保管も厳禁です。
雨風日光はタイヤのゴムを劣化させます。できれば室内で保管しましょう。
最後に、空気を少し抜いておくとタイヤを休ませることができます。
これらの注意をするだけで冬タイヤの寿命は延びます是非お試しください。
車のタイヤはあなたや家族の命を守る大切なものです。それだけに、コンディションに十分注意しましょう。溝の深さはわかりやすいですが、ゴムの硬さもしっかり測定して適切な運用を心がけてください。
まだ大丈夫。このくらいなら問題ない。タイヤは高いし、もう少し使おう……
そういった思い込みや油断が、あなたや家族の命を危険にさらすことになります。